医療レーザー脱毛について

医療レーザー脱毛は、医療用のレーザー機器を使用して行う脱毛法です。1回の施術では完了せず、おおむね5~8回程度(男性のヒゲなど毛の濃い部分は10回程度)通う必要がありますが、1回の施術時間は比較的短く、気軽に受けることができます。施術の際には痛みを感じることもありますが、ニードル脱毛ほど強い痛みではなく、必要に応じ麻酔も使用できるので安心です。

医療レーザー脱毛は一つの選択肢

日常のムダ毛処理はカミソリで行うという人も多いかもしれません。ですがカミソリで剃った場合はすぐにまた伸びてきてしまい、こまめなお手入れが必要となるためとても面倒です。脱毛してしまえばそういった悩みからは解放されます。脱毛には大きく分けてサロンの光脱毛とクリニックのレーザー脱毛がありますが、この二つにはそれぞれに特徴があるので好みや希望に応じて選ぶことが大切です。

医療レーザー脱毛の仕組み

光には様々な波長のものがありますが、医療レーザー脱毛では特に黒色に反応する波長の光を用います。この光を脱毛したい部位に当てると、光は毛に含まれる黒い色素に反応し、吸収されて熱エネルギーとなります。その熱で毛根と毛母細胞を破壊するのです。毛根を破壊すると毛はするりと抜け落ち、また毛の再生組織である毛母細胞が破壊されると新たな毛が作られなくなるので、その毛穴からはもう毛が生えてこなくなります。これを繰り返してすべての毛穴を処理していくと、毛が1本もないつるつるの肌になっていきます。

なお、レーザーは黒い色に反応するため日焼けした肌に当てるとやけどになる恐れがあるので注意が必要です。脱毛の2週間前からは日焼けしないようにしましょう。また白髪など色素の薄い毛はレーザーが良く反応せず、脱毛効果が期待できないことがあります。顔などの産毛は特に反応しにくいといわれていますが、最近では産毛脱毛に適した機種も開発されています。

医療脱毛とサロン脱毛の違い

サロンで行う光脱毛とクリニックで行うレーザー脱毛は、どちらも黒色に反応する光を利用して毛根と毛母細胞を破壊するもので、原理的には同じです。ただし、この「細胞を破壊する」というのは医療行為なので、医療機関でしか行うことができません。したがってサロンで使用する光脱毛機はレーザー脱毛機よりも出力が弱くなっており、細胞を破壊するほどのパワーは持っていません。光脱毛は厳密にいえば脱毛というより減毛・抑毛というほうが近いでしょう。

レーザー脱毛では毛根と毛母細胞を完全に破壊してしまうので、処理後はもう毛が生えてこなくなります。すなわち永久脱毛です。それに対し、光脱毛では毛母細胞に一時的なダメージを与えるだけなので、数年後にまた毛が生えてきてしまうことがあります。また、施術完了までの回数もレーザー脱毛が5~8回なのに対し、光脱毛では12~18回と多くなっています。ただ出力が低い分痛みも少ないというメリットがあるので、光脱毛を選ぶ人も多くいるのです。

医療レーザー脱毛は痛みを伴います

脱毛効果が高いというのがレーザー脱毛の大きな魅力ですが、反面痛みが強いというデメリットも伴っています。この痛みは熱によって毛母細胞を破壊することに伴うものです。痛みの強さは「ゴムでパチンとはじかれる程度」という例えをされることも多いですが、感じ方には個人差があり一概には言えないところです。また、部位によっても痛みの感じ方は異なり、特にデリケートゾーンのような敏感な部分では他の部位より強く痛みを感じることもあるようです。

近年ではヘッド部分に冷却機能を搭載したり、肌を吸引しながら的確に照射するなどの機能を持った脱毛機も登場しており、従来の機種に比べて痛みを軽減する工夫がなされています。また、施術の前後に冷却を行ったり、麻酔を使用するなどの対応を行っているクリニックも多くあるので、痛みに弱い人や心配な人は相談してみると良いでしょう。

医療レーザー脱毛にはリスクが伴います

医療レーザー脱毛は医師のいるクリニックで行うため安全というイメージがありますが、あくまで医療行為であるためリスクがゼロというわけにはいきません。施術直後に出る赤みやむくみ、ヒリヒリ感などは多くの人に見られるもので、クリニックで渡される軟膏を塗っておけば2~3日で治まる場合がほとんどです。しかし数日たっても治まらなかったり、あるいは他の気になる症状が出ることもあります。そうした場合にはすぐに脱毛を受けたクリニックに相談すると良いでしょう。

リスクに関しては多くのクリニックで事前にきちんとした説明があります。また手当てについても無料で行っているところもあるので確認しておくと良いでしょう。

医療レーザー脱毛で起こりうる合併症などの注意点

レーザー脱毛の合併症として代表的なものに毛嚢炎があります。これは毛穴が炎症を起こしニキビのようにプツプツした状態になるものです。また炎症によって色素沈着や色素脱出が生じたり、かゆみや湿疹が起こることもあります。火傷を防ぐための冷却で軽い凍傷を起こすこともありますし、産毛などでレーザー照射によりかえって毛が濃くなる硬毛化という現象が起きることもあります。こうしたことが起きたらすぐに手当てを受けることが大切です。

医療レーザー脱毛の効果を実感するには時間がかかります

毛には「毛周期」と呼ばれる生え変わりのサイクルがあります。これは成長期・退行期・休止期の3つからなりますが、レーザー脱毛が効果を発揮するのは黒い色素が最も多く存在する成長期のみです。この毛周期は体の部位によって長さが異なり、また同じ部位でも毛穴によってタイミングが異なります。そのため1回の施術ですべての毛穴を処理することはできず、何回も行う必要があるため、効果が実感できる状態になるまでにはある程度時間がかかってしまうのです。

医療レーザー脱毛はムダ毛の自己処理をよりも肌に優しい

ムダ毛があると見た目が気になるうえ、汗などによって臭いを発することもあるのでお手入れをきちんとすることが重要です。カミソリで剃るのが最も手軽な方法ですが、これは肌表面の角質にダメージを与える危険な方法でもあり、毎日続けていくとカミソリ負けや色素沈着など様々な肌トラブルを起こす元になってしまいます。レーザー脱毛は肌に刺激があると思われがちですが、一度毛をなくしてしまえばこうした危険な自己処理をする必要がなくなるので、長い目で見ればむしろ肌に優しいといえます。

成長期のムダ毛は全体の20%

毛周期の中でレーザー脱毛が有効となる成長期の毛は、全体の約20%です。したがって100%になるまでには単純計算で5回の施術が必要ということになります。どの毛穴が成長期なのかというのは見てわかるものではないので、同じ個所に5回の照射を行っていくことが必要になります。

医療レーザー脱毛で気にならない程度までの回数目安

医療レーザー脱毛では成長期の毛しか処理できませんが、だからといって1回の施術では何の変化もないということではありません。1回の施術でも少なくとも20%の毛穴には効果を及ぼしており、照射から2週間程度でそれらの毛穴からは毛が抜け落ちるので、少し毛が少なくなったということは感じることができるでしょう。そして回を重ねるごとに毛が少なくなっていき、3回ぐらいでムダ毛がそれほど気にならない状態になります。

医療レーザー脱毛が終わるまでの標準的な施術回数

医療レーザー脱毛は、毛周期を考慮しておおむね2ヶ月おきに施術を行います。すべての毛を処理するまでには大体5~6回の施術が必要で、期間にすると約1年ほどになります。ただし毛の量には個人差があるため、必ずしもすべての人が5~6回で終わるというわけではありません。男性のヒゲのように毛の濃い部位では8~10回ほどかかることもあります。毛が濃くて悩んでいる人は、事前のカウンセリングで相談し、適切な脱毛計画を立ててもらうと良いでしょう。

医療レーザー脱毛を受けるときは毛周期について知っておこう

クリニックの医療レーザー脱毛は、施術する部位の毛周期に合わせておこなわれるのが一般的です。毛周期には、毛母細胞が分裂して毛球が作られる成長初期、毛球から毛が伸びてくる成長期、ほぼ完全に毛が伸び切った状態の成長後期、毛が抜け落ちる退行期、休止期があります。このような5つの時期は、それぞれ3カ月から半年程度の間隔で巡ってきます。医療レーザー脱毛の効果が期待できるのは、成長初期と成長期、成長後期に入っている毛根です。同じ場所でも毛根によって毛周期が異なることから、医療レーザー脱毛は数回にわけて施術を進めていく必要があります。

医療レーザー脱毛を受けるのに最適な間隔は?

医療レーザー脱毛を受ける場合、一般的に1カ月半から2カ月程度の間隔をあけて次の予約を入れるのが通常のスタイルです。医療レーザー脱毛は多少の痛みが伴うことが多いため、間隔をあけるのは身体的な負担を軽くするためと考えている人もいるかもしれません。ただ、実際は、毛周期を考慮して施術のスケジュールを組むのが一般的です。適度な間隔をあけて施術を受けていくことで、すべての毛根にレーザー脱毛の効果を届けることができます。

前回の施術で休止期だった毛根も、2カ月後には脱毛の効果が期待できる成長初期や成長期に入っている可能性があります。毛周期のサイクルには個人差もあるため、レーザー脱毛をおこなうクリニックではその人に合わせてスケジュールを調整することが多いです。

体毛が生える仕組みは?

体毛は、毛穴の奥にある毛根と呼ばれる部分で作られます。毛根には毛母細胞や毛乳頭があり、毛乳頭が毛細血管から栄養分を得ることで毛母細胞が分裂を始めます。毛母細胞が分裂すると毛球や毛の組織を包む毛包が作られ、徐々に毛が伸びてくるのが体毛が生えるときのメカニズムです。ちなみに、黒色の毛が生えてくるのは毛母細胞の近くにあるメラニン色素の影響です。

人間の体に生えている体毛は、性ホルモンの影響を受ける性毛と、性ホルモンの影響をさほど受けない無性毛に大きくわかれます。性毛は、ワキなどの性ホルモンが活発になる思春期ごろから目立つようになる部分の毛です。ちなみに、まつ毛や足、腕などの生まれたときから生えている毛は無性毛です。性毛には、男性ホルモンの影響を受ける男性毛と、男女両方のホルモンの影響を受ける両生毛の2つがあります。男性毛の代表に挙げられるのが、ひげや胸の毛などです。ワキやVIO部分の毛などは、両生毛に分類されます。男性毛は、両生毛に比べて1本1本の毛質が硬いのが特徴です。

医療レーザー脱毛の料金体系は?

医療レーザーをおこなうクリニックでは、部位別の価格を明示した料金体系を紹介していることが多いです。このような料金体系では、ワキや背中、ひげ、足といった、それぞれの部位ごとに料金が決まっています。ちなみに、背中や足などの範囲が広い部分は、上部、下部などの複数の部位にわけて料金が設定されているケースも少なくありません。クリニックによっては、初診料やカウンセリング料などが別に紹介されていることもあります。

医療レーザー脱毛の料金を知りたいときは、クリニックの料金表を見ると施術料金が一目でわかります。あるクリニックでは施術1回の料金と年間フリーパスの料金をそれぞれ部位別に紹介しています。例えば、ひざ下の脱毛を受ける場合、このクリニックでは1回の施術料金が13,000円です。年間フリーパスは78,000円で、7回目からは実質無料で施術を受けることが可能です。2カ月に1回のペースで1年間通った場合、通常は6回程度で施術が終わります。ただ、医療レーザー脱毛の効果には個人差があります。年間フリーパスの料金を見れば、6回以上の施術を受けたときに追加料金がかからないかどうかが一目でチェックできるでしょう。

クリニックでは麻酔クリームを用意している

医療機関がおこなっているレーザー脱毛は、施術の際に痛みがあることで知られています。痛みの感じ方は人によって違いますが、医療レーザー脱毛の痛みは一般的に「ゴムではじかれたときの痛み」と表現されることが多いです。レーザー脱毛ではレーザーの熱が毛を通じて肌に伝わるため、このような独特の痛みを感じることがあります。多くのクリニックでは、麻酔クリームを用意しています。施術する部位に塗ることで、痛みを和らげる効果が期待できるのがこのようなクリームです。痛みに恐怖感があるときなどは、あらかじめ麻酔クリームを使ってもらえるように依頼できる場合が多いです。

医療レーザー脱毛で全身脱毛をうけるときの注意点は?

医療レーザー脱毛で全身脱毛を受けるときには、施術を数回にわけるなどの注意が必要です。レーザー脱毛は対象の部位に熱を加えて施術をおこなっていくため、1回の施術でいろいろな場所を脱毛してしまったときには、やけどのような症状で悩むリスクが高くなります。施術の後に熱感やヒリヒリとした痛み、赤みなどが生じる可能性が高くなるため、全身脱毛をするときは部位をわけて、それぞれの施術日をずらしておこなうようにするのがポイントです。体調が悪いときや肌が敏感になっているときなどは、施術を避けたほうが無難です。

医療レーザー脱毛は事前にシェービングが必要になる

クリニックで医療レーザー脱毛を受ける場合、当日までに施術部位の毛を剃ってくるように指示されることが多いです。このようなシェービングには、いろいろな意味があります。

皮膚のやけどを防ぐ

医療レーザー脱毛で使う機器の多くは、毛のメラニン色素に反応するように設計されています。そのため、毛が長くのびているとレーザーの熱を吸収しやすくなり、皮膚がやけどをするリスクが高くなります。シェービングで毛を短くカットしておけば、皮膚の表面がやけどをするリスクを最小限に抑えられるでしょう。

脱毛の効果をアップする

シェービングをしておくとレーザーの作用が毛根の毛に集中するため、効果が得やすくなります。毛がのびている場合はレーザーの作用が分散してしまうことから、十分な効果が得られなくなってしまう可能性があります。

日焼けした肌と医療レーザー脱毛の関係

レーザー脱毛を受ける前には、「日焼けをしないように」とアドバイスされるかもしれません。日焼け肌は、レーザー脱毛をするうえでデメリットになります。日焼けをしている肌は、いわば軽い炎症を起こしている状態です。このような肌にレーザーで熱を加えると、さらに状態が悪化してしまうことにもなりかねません。日焼け肌の人は通常よりも痛みを強く感じることも多く、施術が途中で続けられなくなる可能性もあります。レーザー脱毛に通っている間は、極力日焼けを避ける工夫をすることが必要です。

医療レーザー脱毛の施術の流れは?

クリニックの医療レーザー脱毛は、一般的にカウンセリングや医師の診察からスタートします。施術内容や料金、リスクについての説明を聞き、納得したうえで申し込むのが医療レーザー脱毛の通常の流れです。クリニックによっては、カウンセリングも医師が担当する場合があります。診察では、健康状態や皮膚の状態、肌質などを医師がチェックします。持病がある人や薬を飲んでいる人などは、この段階で医師に伝えることが必要です。実際に施術を受ける前には、テスト照射がおこなわれることもあります。

痛みに耐えられそうかどうかや、肌の状態、最適な出力などを確認するのがこのプロセスです。問題がなければ、施術日の予約を入れる、もしくはそのまま施術へと進みます。施術の後には、部位を冷やすクーリングや肌を保護するケアなどもおこなわれます。

医療レーザー脱毛についてのよくある質問は?

医療機関でレーザー脱毛を受ける前には、いろいろな疑問をもつ人が多いようです。ここでは、医療レーザー脱毛についてのよくある質問を取り上げて、回答をまとめてみました。

Q:医療レーザー脱毛とエステの脱毛は効果が違う?

A:医療レーザー脱毛は、レーザーで毛根を破壊することで毛を生えなくする永久脱毛のアプローチです。エステで使用する機器にはクリニックの機器のような強い出力はなく、効果もクリニックより劣ることが多いです。脱毛が完了するまでの回数も、クリニックはだいたい5回から6回程度ですが、エステの場合は10回以上必要になるのが一般的です。医療レーザー脱毛は、エステの脱毛で効果がなかった人でも手ごたえが得られる可能性があります。

Q:医療レーザー脱毛のメリットは?

A:医療レーザー脱毛のメリットは、より早く高い脱毛効果が期待できることです。医療機関であるクリニックには医師が常駐しているため、麻酔の使用はもちろん、診察や薬の処方も随時おこなえます。

Q:医療レーザー脱毛の効果を落とす原因は?

A:医療レーザー脱毛の効果は、日焼けをしていたり、出力の調整が適切でなかったりすると得にくくなるケースが多いです。施術に使用する機器にはいろいろなタイプがあるため、自分の肌色や毛質に合った機器を導入しているクリニックを選ぶことも重要になってくるでしょう。